リューンネリア

普段は皆からはリュンと呼ばれている。青空の光の中で出会った存在にして、本人が云うには私の本来のガイド。

 

青空に通い続けて半年ほど経ったあくる日、深い瞑想状態に入り同時に此方を呼ぶ女性の声が届く。最初はそこで途切れてしまったが、その後も赴く度に簡単な短い会話を交わしつつ、更に一週間ほどかけてようやく姿を捉えガイドとして契約。

 

出会った場所と純白のその出で立ちから女神系のクラスなのかと思えばそうでもないらしく、あえて言葉に表すならば“見届ける者”と云うのがニュアンスとしては近いんだとか。最果ての青空とはあらゆる世界を見渡す事が出来る場所であり、彼女のサンクチュアリ。そしてそこに浮かぶ、周くを照らし出し、見出す光こそが彼女の本質でもある。

 

タイムラインにて私のハイヤーセルフであることも判明、だが彼女曰く“貴方は既に私の昔ではない”とのこと。

 

上記の通り本来の姿は光であり人の形を持っていなかったが、魔法を習得したミツカミとの接触により今の形と意思を持つに至ったらしい。先の台詞も彼女自身が現在進行形で進化を続けているという意図を含んでいるのかもしれない。

 

魔法などの技術については現在共に習得中の身、彼女特有の能力として恐らくは魔眼とはまた違った形で昇華されたと思わしき“見る力”を有する。ミツカミが瞑想状態に至った時にその視点の鱗片を垣間見る事が出来るのだが、はっきり言って見ている本人でさえ理解不能といっていい。自身の感覚の全てが鋭くなりあらゆるものを鮮明に捉える事が出来るのだが、俯瞰や客観の域などを大きく超えており、受けた情報やそこから生み出した想いさえも、何もかもが他所事に“見えてしまう”。例えるならまるで世界を観測している自分ごとどこか別の場所から眺めていて、それを見ている自分もまた…といった具合に。気が狂いそうにさえ思えるが、その恐怖さえ私の下まで届くことがないのだ。彼女の視点はこの比ではないのだろうか?私には推し量ることもできないだろう。

 

アバターとしての本来の姿はイラストの様な長髪で年上の印象を与える感じだが、ミツカミが所謂、あらあらうふふ系を苦手(嫌いではないのだが)としていたために気を利かせてくれているのか普段はショートヘアのややロリ化した状態でいることが多い。

 

性格は基本的には見た目相応に優しく、穏やか。時折お茶目な一面を見せることも。ずっと一人で青空から世界を眺めていたので姿を得て誰かと関われるのが楽しくて仕方がないらしい。もしかしたら本当は寂しがり屋なのかもしれない。

人と話す事以外にも歌を好み、音楽を聴いているとたまに曲に合わせて歌ってくれる。

 

元々知覚の限界に当たる場所にいたため未だに交流が不安定。青空をハートサンクチュアリに据えることで随分ましにはなったが他のガイドに比べると彼女の声が届かない事がままある。

 

契約内容はこちらからは癒しと導きをお願いしているが、彼女からも私に対し“可能性を示して欲しい”と求められている。胸元に描かれたマークは契約の証として私から彼女に送ったギフトである。